プログレス21(PROGRESS IN ENGLISH 21)対策|特徴と定期テスト
「授業で使っている英語の教科書が、書店で売っている検定教科書と全然違う」。プログレス21(PROGRESS IN ENGLISH 21)を採用している中高一貫校では、こうした戸惑いが入学早々に起きます。難度が高く、量が多く、進むのが速い。この三拍子がそろっているため、市販の参考書や一般的な塾のカリキュラムとかみ合わず、対策の入り口でつまずきがちです。ここでは、プログレス21の特徴と、附属校で定期テスト・評定を守るための勉強の進め方を、内部進学に詳しい先生の視点で整理します。
- この記事の対象
- プログレス21を使う中高一貫校の生徒/保護者
- 教材の位置づけ
- 検定を受けていない「検定外教科書」(発行はエデック)
- 最大の特徴
- 語彙量が多く、難度が高く、進度が速い
- この記事でわかること
- 検定教科書との違い/語彙量の壁/学校ごとに進度が違う理由/定期テストと評定の守り方/公認の対応教材
プログレス21(PROGRESS IN ENGLISH 21)とは
プログレス21(PROGRESS IN ENGLISH 21)は、株式会社エデック(大阪市中央区)が発行する中高一貫校向けの英語教科書です。文部科学省の検定を受けていない「検定外教科書」にあたり、多くの私立中高一貫校で採用されています。
ここが最初のポイントです。書店に並ぶ検定教科書は、学習指導要領に沿って学年ごとに扱う範囲が調整されています。プログレス21は検定を受けていないぶん、その枠にとらわれず、独自の設計で先取り的に英語を積み上げていきます。だから「同じ中学生の英語」でも、中身と進み方がまるで違うのです。
BOOK1(REVISED版)は、TEXT(B5判・約251頁・2色刷、20レッスン・文法67項目)を中心に、ライティングを鍛えるWORKBOOK、自主学習用のSELF-STUDY、音声アプリ、フォニックス導入教材などで構成されています。改訂版(REVISED)は2011年春にリリースされたものです。教科書1冊で完結せず、複数の教材が組み合わさっている点も、検定教科書に慣れた感覚とは異なります。
検定教科書との違い|難度・量・進度
プログレス21が「きつい」と言われる理由は、大きく三つに整理できます。
- 難度が高い。早い段階から高度な英語表現が登場し、初学者向けにかみ砕く度合いが検定教科書より小さい傾向があります。
- 量が多い。扱う英文・語彙のボリュームが大きく、1レッスンあたりの負荷が高めです。
- 進度が速い。中学3年間でBOOK1〜3を終える設計とされ、検定教科書より先取りで進みます。
塾の解説では「6年分を5年で」といった言い回しも使われますが、この手の表現はサイトによって揺れがあります。正確な進度は学校次第なので、ここでは「検定教科書より速く、先取りで進む教材」という理解にとどめておくのが安全です。大事なのは、量とスピードの両方が同時にのしかかるという構造そのものです。
語彙量の多さが最大の壁
プログレス21でいちばん体力を使うのが、語彙です。REVISED版の目安として、BOOK1で約1,286〜1,290語、BOOK2で約1,520語、BOOK3で約1,570語程度とされ、一般的な検定教科書より扱う単語数が大幅に多くなっています。
語彙数・レッスン数・頁数はいずれもREVISED版時点の数値で、版や学年配当は改訂で変わりえます。単語は「後でまとめて」が最も危険です。1レッスン分の暗記を後回しにすると、次のレッスンの英文が読めず、遅れが積み上がります。テスト直前に一気に詰め込む戦い方では追いつきにくいのが、プログレス21の語彙です。
裏を返せば、語彙を日々のペースで潰しておくだけで、定期テストの手応えは大きく変わります。単語こそが評定を左右する土台です。
学校ごとに「別カリキュラム」になる理由
プログレス21対策を難しくしているもう一つの要因が、学校ごとの運用差です。検定外教材のため、どの単元を厚く扱い、どこを軽く流し、どのくらいの速さで進めるか、そして定期テストの範囲をどう区切るかは、各校の英語科の設計次第で大きく異なります。
同じプログレス21を使っていても、学校が違えば実質「別カリキュラム」で進みます。だから「プログレス21の一般的な対策法」だけを追っても、在籍校のテストにはずれることがあります。進度・範囲・配点は、必ず在学校のシラバスと過去問で確認するのが前提です。
採用校を一律に語れないのはこのためです。対策の出発点は「教科書名」ではなく「自分の学校が、いまどのレッスンを、どの深さで扱っているか」を把握することにあります。
定期テスト・評定対策の基本
プログレス21で評定を確保する土台は、家庭学習です。日々の予習・復習、単語暗記、テスト範囲の演習による定着が前提で、授業を受けるだけ、あるいは塾に通うだけでは点が伸びにくいとされます。量と進度が大きいぶん、教室の外で回す時間が効いてきます。
- STEP 1単語を毎日のペースで潰す
レッスン単位で語彙を先に固めます。後回しにすると本文読解でつまずきます。
- STEP 2本文の予習・復習を習慣化する
新出表現と文法を予習で下ごしらえし、授業後に復習で定着させます。
- STEP 3テスト範囲を演習で仕上げる
範囲が確定したら、本文・文法・語彙を問題演習で確認し、抜けを埋めます。
内部進学を見据える生徒にとって、英語の評定は積み上げがものを言う科目です。定期テストで崩れないことが、そのまま評定の安定につながります。評定が内部進学でどう効くかは「内部進学とは」でも整理しています。
集団塾でかみ合いにくい理由
学校ごとに進度・範囲が違うため、集団塾では対策がかみ合いにくく、学校の進度に合わせられる個別指導や家庭教師が有効だ、という見解が塾側から共通して語られます。ただし、これは塾・家庭教師業者の発信であり、営業上のポジションを含む点は割り引いて読む必要があります。
とはいえ、構造として一理あるのは確かです。集団指導は標準的なカリキュラムを前提に組まれるため、「BOOK2のこのレッスンだけ厚く出る」といった学校固有の事情には合わせにくい。逆に、在籍校の進度・過去問・配点に合わせて範囲を絞れる指導形態であれば、限られた時間を評定に直結する範囲へ集中できます。どの学び方を選ぶにせよ、判断の軸は「在籍校の実際の範囲に合わせられるか」です。
版元公認の対応教材を活用する
プログレス21には、版元エデック公認の対応教材があります。進研ゼミ経由で〈プログレス21対応BOOK〉〈プログレス21対応 定期テスト予想問題集〉が年2回提供され、テスト範囲に沿った演習や文法解説に使えます。
市販の一般的な問題集はプログレス21の構成とずれることがあるため、公認教材は「教科書の並びに沿って演習できる」点で扱いやすい選択肢です。ただし、これも万能ではありません。配布時期や範囲は決まっているため、在籍校の進度と完全に一致するとは限らない前提で、あくまで補助教材として組み込むのが現実的です。
まとめ
プログレス21(PROGRESS IN ENGLISH 21)は、検定を受けていない検定外教科書で、語彙量が多く、難度が高く、進度が速いという特徴を持ちます。市販教材や集団塾のカリキュラムとかみ合いにくいのは、この設計と、学校ごとに実質「別カリキュラム」で進む運用差が重なるためです。
対策の芯はシンプルです。単語を日々のペースで潰し、本文の予習・復習を習慣化し、確定したテスト範囲を演習で仕上げる。この積み上げが定期テストを支え、評定を安定させます。進度・範囲・配点は学校ごとに変わるので、必ず在学校のシラバスと過去問で確認してください。
フゾカテには、附属・系属校を実際に通り抜けた「母校の先輩」の先生が在籍しています。お子さんの学校・学年・いま扱っているレッスンに合わせて、何から手をつけるべきかを一緒に整理します。まずは無料の勉強相談から、LINEで学校名・学年・気になっていることをお送りください。学校ごとの詳しい仕組みは「学校別の内部進学ガイド」もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. プログレス21は検定教科書と何が違いますか。
プログレス21は文部科学省の検定を受けていない検定外教科書です。難度が高く、扱う英文・語彙の量が多く、進度が速い点が主な違いで、検定教科書より先取りで進む設計とされます。
Q. 単語の量が多くて追いつけません。どうすればいいですか。
REVISED版でBOOK1約1,286〜1,290語、BOOK2約1,520語、BOOK3約1,570語程度とされ、量が多いのが特徴です。テスト直前にまとめてではなく、レッスン単位で毎日のペースに分けて覚えるのが現実的です。
Q. 同じプログレス21なら、どの学校も対策は同じですか。
いいえ。検定外教材のため、扱う単元の重み・進度・テスト範囲は各校の英語科の設計次第で大きく変わります。在学校のシラバスや過去問で範囲を確認することが前提です。
Q. 集団塾ではプログレス21の対策はできませんか。
できないわけではありません。ただ学校ごとに進度・範囲が違うため、標準カリキュラムの集団指導ではかみ合いにくい面があります。在籍校の範囲に合わせられるかどうかが判断の軸になります。
Q. プログレス21に対応した教材はありますか。
版元エデック公認の対応教材があります。進研ゼミ経由で〈プログレス21対応BOOK〉〈対応 定期テスト予想問題集〉が年2回提供され、範囲に沿った演習や文法解説に使えます。配布時期や範囲は決まっているため、補助教材として組み込むのが現実的です。